MIDI POWER Pro7 裏ライナーノーツ

=その3=

やっぱり続くみたい・・・。(^^;
今回は一足早く「Pro7の聴きどころ」を紹介しちゃいます。

01 巨像惑星のテーマ〜古代惑星のテーマ(Boot)
シンフォニックな始まりから一転して軽快な「巨像惑星」が展開し、緩やかで落ち着いた「揺れ」のある「古代惑星」へ・・・。オーケストラアレンジです。
「古代惑星」途中にも<展開>として「巨像惑星」が挿入されていますが、それが何ともキモチイイ!

02 帰還のテーマ(Bootsy)
MIDI POWERの定番であったハードロックアレンジは、今回はこの曲だけ。"Bootsy"のGuitarの打ち込みテクニックが冴える!Side Guitar、Bass、Drumsのバッキングがリアルタイム入力で、全編を通して唸りまくるLead Guitarは何とステップ入力!そのトラックを添付データで見るととんでもない事をやっております!私もついでに曲中で「ハードロックDrumsにはゴング!」を入れてしまいました。(^^;

03 TABIDACHI(Ebi-chan)
このアレンジは、何となく「矩形波倶楽部」を彷彿とさせるサウンドに仕上がってます。Guitarの音色やフレーズもどこか古川さんっぽい?

04 A Way Out of The Difficulty〜Synthetic Life(Saori)
前半の「A Way Out of The Difficulty」ではリリカルなE.Pianoサウンドで始まり「Synthe-tic Life」からはグルービーなBassとリズム楽器がすっごく心地好いアレンジです。前半シンセはGuitar Synth.を使っての"Bootsy"によるSoloです。

05 Maximum Speed〜Equipment〜Shoot and Shoot(Ebi-chan)
「"Ebi-chan"ってホント、曲の構成力があって、フレーズが豊かで・・・、変拍子が好き!」ってつくづく思います。

06 Ranking(Boot)
MIDI POWERの中ではとっても異色。シンプルなオルゴールサウンドでホッと一息。

07 Speed(st9 UNKNOWN OR HERE'S THE SOURCE OF INVADERS?)(Saori)
Reed楽器がメインの幻想的なイントロから始まって、曲の長さが7分以上あるのに全然飽きさせず何度も聴きたくなるのは、変化に富んだ構成を気持ちいいグルーブで展開していくからでしょう。また、定位とリバーブ・ボリュームその他で表現されている距離感や奥行き等も"Saori"ちゃんアレンジの凄いところです。

08 Feiton(Ebi-chan)
軽快に展開していくんですが、「途中でリズムに騙されないで下さい」ネ!

09 Oceanus (3st)(Boot)
エスニックな味のある曲。後半に向かってドンドン盛り上がっていくアレンジは秀逸。曲の中間部ではチック・コリア風ピアノSoloが出てきたかと思うと、最後の方にはパット・メセニー風のLead楽器フレーズで締めくくられます。特に後半の、グルーブがサンバっぽく変った部分がとってもお気に入り!です。

10 Cronos (4dt) 〜Uranus (5st)(Ebi-chan)
Jazzyに4Beatから始まって、いつのまにかRockになって・・・。この曲でも「"Ebi-chan"の豊かなフレーズの引き出し」が各楽器Soloで聴けます。Drumsも凄いね!

11 Hera (6st) (Boot)
Meloはハーブ・アルパートかアート・ファーマーのようなフリューゲルホルンで、従来のMIDI POWERには無かったFunkyなアレンジに仕上がってます。Drumsパートは"Boot"と"Ebi-chan"の共作。

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=その2=

今回のPOWER DISC収録の添付データの中には、「オマケデータ」として今回アレンジ収録された曲の元曲忠実バージョンのMIDIデータがこっそり含まれていたりします。
とか何とか言いながら、ここで暴露しちゃぁ「こっそり」になりませんね。(^^;

そのデータは"Boot"がその曲の制作段階で作っちゃった、出来ちゃったものです。レコーディングで使用したもの以外の曲データが添付されるのは今回が始めてですね。「暴露」といえば、ここで一つ今回実現出来なかったんですが、次回は是非実現したいと思っている企画があるのです。
その名も「着せ替えMIDI」、「きせかえ」???
これはいつものように、今回Pro7の制作を始めるに当たり、制作スタッフで「今回は何やろうか?」Meetingをやっているときに出た企画で、「添付データの中にレコーディングには使わなかったトラックとして、例えばGuitar Soloの別バージョンを入れておいて、聴く人の好みでそちらを使う事も出来る」みたいな、まるで「リカちゃん人形のお洋服を取りかえる」ような感覚で楽しんでもらう・・・。
ちょいと面白い企画ではございませんか?(笑)

実は今回のPro7でも「まずは自分から・・・」(とはいっても言い出しっぺは私じゃなかったんですが)と、「Oceanus」のDrumsでやろうと何テイクかを録ったんです・・・が、結局EditでそれらのトラックのFill-in(オカズ)を1、2個所使ってしまったんで断念してしまいました。(^^;

やるとすると最終的にカンパケトラックを複数トラック作ることになり、手間は倍かかる訳で、時間的余裕が無いとモ〜〜大変・・・でも、次回は何とか実現したいと思っております。ゆくゆくは、リズム楽器やソロ楽器に別テイクが複数あり、それを自由に組み合わせて楽しんでもらえるようなデータ・・・ものすごく自由度の高いデータも作れるような気がするんですが、これをやったら1曲完成に2ヶ月以上はかかるんじゃないかな?
実現するしないは別にして、制作打ち合わせではしばしばこんな企画が持ち上がります。

(つづく・・・のかな?)

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=その1=

今回のPro7は、発売スケジュールとともにレコーディング日程が延びたおかげもあり、アルバムの全体像がある程度見えてきた段階でのライナーノーツの執筆でしたので、いつもとは違って煮え切らない表現は少なかったのでは、と思うのですが、各曲に対してのコメントを書くまでの余裕はやっぱりありませんでした。(^^;
制作期間自体はいつもより少しだけ長かったような気がしますが、レコーディング前日のUSP事務所での仮MIX作業時はいつもよりあわただしかったのでした。
というのは、レコーディング前日は全曲データが出来上がっていて、実作業としては仮MIXをするだけというのがいつものパターンなのですが、今回は担当の曲が多く仮MIXまでに全担当曲のデータ制作が間に合わなかったので、Ebi-chanがUSP事務所の2階スタジオで最終の作り込みを行い、平行してEbi-chanの作り込みの終わった曲を事務所1階でBoot、Bootsyとともに最終調整をする、という流れ作業で進めました。
レコーディング当日の午前3時まで続けましたが、1曲だけMIX調整を施すまでには至らず、(今回は私の愛車で)一路大阪へ・・・。

蛇足ですが・・・今までも2回ほど大阪へ車で行った事があるんですが、未だに大阪の道はよく分かりません。大阪の道が悪いんじゃなくって、私の物覚えが極端に悪くなってしまったせいです・・・。(^^;

結局レコーディング2日目に2時間ほど時間を頂き、MIX作業を行い、無事にレコーディングを済ませる事が出来ました。

(つづく)

入江"Anythin'" 茂明

USP