MIDI POWER Pro7 ライナーノーツ

 今回のお題は、遂に・・・!
 ようやく「グラディウス」、私としては「念願のグラディウス!」なのです。
やりたかったんです「グラディウス」を。

 実を申しますと・・・、2作くらい前から
「グラディウスやりましょう!グラディウス!」
「グラディウスじゃなきゃヤダ〜ぁ!」
と私、駄々をこねていたのです。
 それで前作Pro6として「グラディウス」の制作が始まりました。
そして「こんな風にしちゃいましたぁ!」っていう曲プレゼンを1曲出した直後に、
「ドラキュラを先に出すことになりました。」
ってなことで急転直下Pro6が「悪魔城ドラキュラX」に・・・。

 そして今回、やっと実現した「グラディウス」。
「グラディウス」それは今から約10年も前で私が学生の頃(・・・チョッぴり年齢をサバ読んでます・・・)、行き着けの喫茶店のテーブル型筐体で、そしてそれより以前にファミコンソフトとして初めてハマリまくった思い出のゲームだったのでした。
また初めてMIDI POWERを担当した Ver. 2.0のお題のひとつが「グラディウス」。
だから、
「やりたかった〜ぁ!グラディウス!!」

 さて今回はMIDI POWERシリーズ始まって以来、最も多くのアレンジャーが制作に参加しています。いつもの「お馴染み3人衆」“Boot”“Bootsy”“Ebi-chan”に加えて、新しくも懐かしい人・・・しかも女性、その人こそ“Saori”ちゃん。
「無骨な『男の花園』に『イタイケな女性』ただ一人・・・」といった風情でしょうか?(笑)
・・・どうして笑う?!・・・(だって「イタイケな」ってイメージじゃぁ)・・・イイのっ!文章の流れでそうなっちゃったんだから!・・・(本人も笑ってますよ?!)
 で、何故「新しくも懐かしい」かというと、彼女は先に申し上げたMIDI POWER Ver. 2.0の制作に参加してた人なのでした。
 彼女の参加がこのシリーズに、新しいサウンドのテイストを加えてくれました。
また、彼女のアレンジは「心地良いリズム」を感じさせてくれます。ここが、彼女のアレンジで私が最も好きな部分の一つなのです。
皆さんにもきっと気に入ってもらえると思います。

 このMIDI POWER Pro7「グラディウス」は、とてもバラエティーに富んだアルバムになりました。選曲面でも最新作「グラディウス4」が大きくフィーチャーされているのを始め様々な「グラディウス」から選びました。そしてアレンジにおいても、色んなサウンドを聴いていただけるように仕上がりました。
 何度も何度も聴いてみて下さい。そしてこのアルバム中から、お気に入りのアレンジバージョンを1曲でも2曲でも見つけていただけたら幸せです。
・・・全曲気に入ってもらえたらうれしいな〜ぁ・・・。

平成11年2月吉日
入江“Anythin'”茂明


MIDI POWER 相談部屋(第2回)

Pro7はお楽しみ頂けましたか?
毎度、究極のDTMを追求し続ける「MIDI Power」シリーズも、おかげさまで、Pro7を迎える事ができました。
みなさん、ありがとう!

そんなみなさんの質問にお答えするために生まれたこのコーナー。
今回は、MIDI Power アレンジャー陣に直接質問をぶつけてみたいと思います。

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質問) Pro5やPro6でのギターは、どうやって打ち込んでいるのですか? まるで本物みたいですけど。

答え) 「本物みたい・・・」。そう、「本物の楽器みたいに88Proを鳴らす」という事がこのProシリーズの大きな聴かせどころの一つと考えています。そのためには「本物の楽器の奏法を理解し分析して、それをMIDIデータに変換・反映する」・・・すると、「本物みたい」に88Proが鳴ってくれます。また、曲によっては直接MIDIギターで入力する事により、表現の難しいチョーキングなどもよりリアルなMIDIデータに仕上がります。

質問) やっと、音源をてにいれたのですが、譜面どおりに打ち込むのがやっとで、聴かせる打ち込みが出来ません。どのような練習をすると、あんな打ち込みが出来るようになるのですか?

答え) まずは譜面通りに打ち込んだそれぞれの音符に対して、ベロシティーやゲート、発音タイミングなどを丁寧に調整してみましょう。これら発音に関しての最低限の情報を調整するだけでも、各パートが存在感を持って演奏してくれるようになります。
それから後、必要に応じてエクスプレッションやピッチベンドその他の表情を加えていきましょう。

質問) どのような順序でMIDIデータを組み上げているのですか?MIDIの作り方のコツを伝授して下さい。 

答え) 特別な順序というのはありませんが、ドラムやベースのようなリズム楽器から組み上げていくと曲の雰囲気を比較的イメージしやすくなります。

質問) スゴイっす。どんな仕掛けがあるのですか?

答え) 88Proで使える機能はすべて使っています。特にエフェクターを適材適所で使うのがポイント。

質問) レコーディングでは、ホントに一台で鳴らしているのですか?

答え) ホントに一台で鳴らしています。レコーディングに使用している機材は、Epson 486NOTE AT-X1J(DOS仕様)、98Note用MIDIインターフェイスとRS-232C用MIDIアダプター(これら2つでMIDIを32ch鳴らしています)、そしてSC-88Proが1台、以上です。

質問) どんなシステムでつくっているのですか?

答え) 最初の質問に対する答えにもありますが、各楽器を熟知した人がその楽器を打ち込む方が早くて出来が良いので、曲によってはパートごとに分業して作る場合も多いです。そうして出来上がったものを、レコーディング直前にスタッフ全員で聴きながら、最終的に楽器バランスや音色の変更などの調整をしてレコーディングデータに仕上げています。

質問) アレンジするときの心構えは、やっぱり「打ち込み魂」ですか?

答え) 「打ち込み魂」を言い換えるとすると、「こだわり」そして「愛」でしょうか?(笑)

USP