MIDI POWER Pro6 ライナーノーツ

(いつも)前略

 “MIDI POWER Pro. ”も今回でシリーズ6作目となりました。そしてわたくしがライナーノーツとしてリスナーの皆さんにお手紙を書かせていただくようになって5作目なのですが、実はわたくし、学生の頃から文章を書くのが大の苦手でございました。
 そんなわたくしを知ってか知らずか(多分知らずに・・・)、Pro.2制作時にプロデューサーの福武さんから、「入江さん、ついでにライナーを書いてもらえませんか?」と言われてしまうと、とても素直なわたくしは、「分かりました。」と軽く引き受けてしまったのでございます。内心、マンザラでもありませんでした。“ライナーを書く”というのは勿論初めてで、「このシリーズのスタッフとしてようやく一人前になれた!」ような気がした瞬間であり、“苦手”よりも“嬉しい”のが先走ってしまったようです。

 そしてそれ以来、文章を書くことが苦にならないどころか、だんだん楽しんで書けるようになってきました。USPのHomepage中の文章はほとんどわたくしが書いてたりするわけです。
(因みにそのURLは http://www.hamakko.or.jp/~usp/ )

 さて今回のお題は“悪魔城ドラキュラ”ですが、例によって例のごとく、「今作っている真っ最中!」
 “ドラキュラ”は、しっかりと世界観が出来ているゲームですので、そういった部分ではPro.3の“ポリスノーツ”に通じるものがあります。その“ドラキュラ”の世界を如何にしてわたくしどもが「消化・昇華」出来るかが大きな、おおきなポイントとなります。

 お聴き頂いて、ドナイナモンデショウ?
 このPro.6では海老原が相当頑張っております。担当した曲数も彼が一番多いですし、今回の目玉(?)として、『ツインドラム企画‘Ebi-chan’と‘Anythin'’の炎のドラムバトル!』という企画が持ち上がってマス。なのに今になっても、どの曲でやるか決まってません。没?
 また、今回は『ダイナミックス豊かな、キレとコクのあるサウンド作り』を特に心がけてデータの仕上げをしたいと思っています。

 一つだけ愚痴を書いてもいいですか?
 セメテ、せめてレコーディング直前あたりまでライナーノーツ原稿の締切を延ばしてちょおだ〜〜い!!いくら書くのが楽しくなったとは言え、時間はかかるんですから・・・。 ねえアヴェさん!?
 お願いですから皆さんからも一緒に、アヴェさんに頼んでください〜。
せーのぉ
「もう少しだけ‘Anythin'’に時間をあげてよ〜!!ねえアヴェさ〜ん!?」
 それでは、今回の合い言葉は「ねえアヴェさん!?」ということで(ナンのこっちゃ?)締めさせていただきます。

草々

平成10年9月吉日
USP 入江‘Anythin'’茂明


あらら、‘Anythin'’入江さん。そんなことをみなさんにばらさないでくださいよぉ。
きっぱり「あかん。原稿締め切りは延ばされへん!」それでこそ、九州男児でおわす。
いや〜、すんませんと思ってますよ。でも、このMIDI POWERでは、ぎりぎりまで、粘って粘って遅いスケジュールでレコーディングを行っているのですよ。
従って、原稿締め切りが先にやってきて、レコーディング前にライナーを書く羽目になっちゃうんですよ。
それは、なぜか?
微妙なニュアンスまでも、打ち込みで表現しようと試みるProシリーズには、けた違いの細かい調整が要求されるのです。ここが、Proの見せ所であると同時に、最も時間のかかるところでもあるのです。きれいに打ち込むだけでは単なるMIDIデータですが、これをProレベルに仕上げる秘訣は、この微妙な調整だったりするのです。ここに時間をかけなくては、Proにあらずです。ぎりぎりまで熟成させるのが、Proの証です。

そんな訳で、いつものように先に原稿の締め切りがきちゃいました。あらら・・・。
これから、レコーディング用のMIDIデータの最後の追い込みです。
買ってくださったあなたのためにも、怒涛のスーパー打ち込み魂炸裂のココロにつたわる音楽を!残された日程で仕上げましょうぞ。
どうぞ、たっぷり煮込んだ極上サウンドをお楽しみください。

平成10年9月吉日 アヴェ

USP